【バジル農家おすすめ】バジル品種・種類8選｜特徴や栽培・調理方法

バジルが東南アジア料理には欠かせない野菜であることを知っていますか？
レモンの香りのバジルや、赤紫色のバジルがあることを知っていますか？

世界に150を超えるバジルの種類があると言われています。
今回はその中で、地域の食や生活文化として定着し、暮らしに特別な彩りを与えているバジル8品種を厳選し、特徴や栽培方法、調理方法などを紹介します。

あなたの暮らしにぴったりのバジル、一緒に見つけてみませんか？

バジルに多くの品種が存在する理由

バジルの生息エリアは世界中に分布し、その種類も150を超えるともいわれています。

イタリアンハーブの印象が強いバジルですが、意外にも原産地はインドやその周辺の熱帯アジア。
紀元前350年頃にアレクサンダー大王がインド近郊の遠征先から持ち帰り、その後ヨーロッパ、そして世界各地に広がったという説が有力です。

バジルは、他種の花粉と交雑しやすい特徴があります。熱帯アジアから世界中へ、古代ギリシャ時代から現代まで。海を越えて、長い時空の旅路を経て、バジルはその土地土地で独自の姿に進化し、また文化をも花開かせていったのです。

スイートバジルの種はFRANCHI社のイタリアーノクラシコがオススメ

こだわりのバジルを育てるなら、FRANCHI社の種がオススメです。
FRANCHI社はイタリアで1783年創業の、老舗の苗会社。他のメーカーでは買えない個性豊かな伝統品種が揃っています。

スイートバジル系品種でも、イタリアでバジルソースの材料として愛されてきたイタリアーノクラシコ（Italian classico tigullo）は、別格です。濃い鮮やかな緑色、深く濃厚な風味、旺盛な生命力は、日本のメーカーのバジルとは比較になりません。
パスタ「ジェノベーゼ」で有名なイタリアのジェノバ地方の伝統品種です。

タイバジルの種はこちらがオススメ

タイバジルの種は、まだそれほど知られていない品種のため、園芸店の店頭では見かけることがほとんどありません。インターネットでも、種まきシーズンでは売り切れてしまうことも多いため、早めの購入をお勧めします。

レッドルビンバジルの種はこちらがオススメ

現在、インターネットで手に入るレッドルビンバジルの種は、FRANCHI社のものほぼ一択です。
レッド系バジルは他にも数種類ありますが、レッドルビンが圧倒的に発色が美しく、風味も良いためお勧めです。

シナモンバジルの種はこちらがオススメ

株式会社グリーンフィールドプロジェクトが販売する種は、ヨーロッパ有機認証を取得した、化学農薬・化学肥料なし、遺伝子組み換えなしのオーガニック種子です。こだわりの栽培をしたいかたにオススメです。
また、イタリア老舗の種会社FRANCHI社の種も、大容量でとてもお得です。

レモンバジルの種はこちらがオススメ

藤田種子株式会社は世界の珍しい種を扱う1897年創業の老舗の種会社です。種は日本の会社ならではの、信頼の品質です。
レモンバジルと同系統で、より香りが強いライムバジルという品種がありますが、藤田種子ではレモンバジルとライムバジルの両方を扱っています。
２種を育てて、味や香りを比べてみても楽しいですよ♪

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ホーリーバジルの種はこちらがオススメ

伝統医学アーユルヴェーダなどにも使われるホーリーバジルは、有機種子がお勧めです。株式会社グリーンフィールドプロジェクトが販売する種は、ヨーロッパ有機認証を取得した、化学農薬・化学肥料なし、遺伝子組み換えなしのオーガニック種子です

グリーク・ブッシュバジルの種はこちらがオススメ

イタリア近郊の伝統品種に強いFRANCHI社は、グリーク系バジルも多く取り揃えています。
Greco a pallaはいわゆるブッシュバジルで、細かい葉がこんもりと繁るタイプです。
palla verde scuroは、少し葉が大き目のタイプになりますが、フルーティで濃厚な風味が魅力で、料理にも使いやすいタイプのミニバジルです。

レタスバジルの種はこちらがオススメ

バジルの栽培方法

バジル一般に共通する、基本的な栽培方法を紹介します。より詳しい情報を知りたい方は、各品種ごとの栽培ページを見てくださいね。

栽培適温・種まき時期

バジルの栽培適温は20℃以上。バジルは低温に弱く、特に10℃以下が続くと枯れてしまうため、外での栽培できるのは５月以降です。
４月に室内で播種して苗を育て、５月に外のプランターや畑に植え替えると、もっとも早い時期から収穫を楽しむことができます。

種のまき方

種まきには、種まき専用の培養土を使用します。
育苗用の小さなポットやトレーに培養土を詰めて、十分に水を吸わせた後、種をまきます。バジルの種は、発芽に光を必要とする好光性種子のため、３㎜程度だけ薄く土をかけます。

種をまいた後は、種が流れないように霧吹きや目の細かいジョウロなどで優しく水をあげ、発芽まで絶対に乾燥させないように管理しましょう。

種のまき方は、こちらで詳しく紹介しています。
▶バジルの種まきと発芽までの管理方法

土の準備

苗が出来上がる前に、事前に土を準備します。特に苦土石灰を入れる場合は、植え付けの２週間ほど前から土に馴染ませておきましょう。

プランターに植え替える場合は、野菜栽培用の培養土、または【赤玉土：腐葉土：ピートモス（ｐＨ調整済み）=6：3：1】でブレンドした用土がお勧めです。自分で用土をブレンドした場合は、基肥として緩効性肥料などを適量混ぜ込みましょう。なお、市販の培養土には予め肥料が含まれているため、追肥の時期まで肥料は不要です。また、どちらの場合も、苦土石灰によるpH調整は基本的に必要ありません。

庭や畑に植え付ける場合は、雨や前作の影響で土が酸性に傾いている場合があるため、苦土石灰でpHを調整します。苦土石灰の量は、1㎡あたり100g程が目安です。同時に基肥として緩効性肥料などを加えて、よく耕しておきましょう。

バジルの基肥には、三要素【窒素・リン酸・カリ】が同率比でバランスよく配合された肥効が長めのタイプのものがお勧めです。

バジルの土作りについては、こちらで詳しく紹介しています。
▶バジルは酸性の土に植えた方がいいの？ｐＨ値や堆肥・肥料について徹底解説

苗の植替え

本葉４から6枚になったら、定植します。
根が傷つくと、新しい土に馴染むのが遅くなります。苗は根鉢を崩さないように気を付けながら、そっとポットから取り出し、植え付け場所の土に埋めましょう。
一般的な品種の場合、株間は20㎝から30㎝程度必要です。

苗の植え付けについては、こちらで詳しく紹介しています。
▶コレだと上手く活着しない⁉バジルの定植方法を解説

また、プランターに植え替えて長く栽培を楽しみたい場合、鉢のサイズや形状の選び方はとても重要です。宜しければ、こちらを参考にしてくださいね。
▶バジルが長期間栽培できるプランターのサイズは？材質や形状は？

収穫

下から数えて３節目の葉が十分に生長したら、収穫を始めます。
必ず最初に、茎の先端の生長点を摘み取り収穫します。生長点を切り落とすことで、脇芽が出やすくなるからです。収穫のたびに摘芯することで、脇芽と共に枝数が増えて、葉の収量が上がります。
また生長すると、先端に花穂がつくようになりますが、花が咲くと葉に栄養がまわりにくくなるため直ぐに摘み取ります。

収穫方法については、こちらで写真付きで詳しく紹介しています。
▶バジルの収穫量を増やす摘芯の方法を紹介

追肥

バジルの生長には肥料がたくさん必要なため、適時追肥をします。下の方の葉が黄色っぽくなってきたら、肥料が切れてきたサインです。

液肥の場合は、追肥のペースは１週間から10日ほどです。

固形肥料の場合は種類によって違うため、説明書をよく読み、用量を守って追肥しましょう。

使う肥料は有機肥料、化成肥料どちらでも構いませんが、バジルの追肥には、窒素が大切です。【窒素・リン酸・カリ】の成分比が同率のもの、またはやや窒素が高めのも肥料が適しています。

バジルの故郷を知れば、食べ方や育て方もわかる！

今回紹介した８種のバジルは、世界にあるバジルのほんの一部に過ぎません。
同じ「バジル」でも、その国や地域によって形も色も、香りも味も様々です。

初めてのバジルに出会ったとき、私はそのバジルの故郷を思い浮かべながら栽培し、調理してみます。東南アジアなど熱帯エリアに育つバジルは、耐暑性に優れ、加熱しても風味が飛びにくい一方で、寒さにはめっぽう弱かったりもします。
日本の種苗メーカーが販売するスイートバジルの種に比べて、イタリアの在来種は、ちょっぴり気難しく、思うように芽がでてくれないこともあります。でも、食べると奥深い風味が楽しめます。

もし、初めてのバジル品種に挑戦するときは、そのバジルが何処からやって来たのかを想像してみてくださいね。バジルを通じて、新しい世界が発見できるかもしれません。