コンパニオンプランツとは？｜バジルとトマトの植える距離や注意点

バジルとトマトは、同じプランター内で一緒に育てることができるコンパニオンプランツとして知られています。
今回はコンパニオンプランツについて、メリットや栽培の注意点について紹介します。

コンパニオンプランツは、限られた菜園スペースを有効に活用したいという方にもお勧めですよ。

コンパニオンプランツとは

一緒に植えると、生育が良くなったり、害虫が付きにくくなったり、味が美味しくなったりなど良い影響を与える、相性の良い植物をコンパニオンプランツといいます。

複数の野菜を１か所で同時に育てることができて、さらに収穫量や風味も増すなんて、一石二鳥ですよね！

バジルには、多くのコンパニオンプランツが知られています。
ナスや唐辛子などのナス科の植物や、レタスなどのキク科の植物、小松菜などのアブラナ科の植物など。

特に有名なのが、トマトです。

トマト料理にバジルの風味づけはイタリア料理の定番ですが、この２つの野菜は畑でも名コンビというわけです。

バジルとトマトはどうして相性が良いの？

では、バジルとトマトを一緒に植えると、どのような効果が生まれるのでしょう？

この組み合わせが良いといわれる理由の一つが、土の中の水分調整です。

トマトは水を控えめにして栽培した方が、甘くなり、実割れもしにくくなります。一方でバジルは水を良く吸収する植物のため、一緒に育てることで互いに理想のバランスが保たれるというわけです。

またバジル目線では、トマトの株が程よい日傘になって、真夏でも葉が柔らかく育ちます。

しばしば、「バジルと一緒だと、害虫が寄り付きにくくなる」といわれることもあります。
バジルの強い香りを虫が嫌うため、アブラムシなどが付きにくくなるとのことですが…

バジル農家としての経験で言えば、残念ながら、畑の害虫はそれほどバジルを嫌ってくれません。
アブラムシだって、寄ってきます。

害虫除けという意味では、あまり効果を期待しない方が良さそうです。
もしかしたら、「バジルがおとりになるため、トマトには虫がつかない」というバンカープランツとしての意味なのかもしれませんが、トマトが無事に収穫できても、バジルがボロボロでは意味がないですよね…

実はバジルとトマトに関しては、コンパニオンプランツとしての効果は科学的に証明されているわけではありません。
あくまでも、多くの方々が経験的に感じた効果に過ぎないのです。

でも、バジルとトマトの混植はヨーロッパを始め、世界中でお馴染みの組み合わせ。

これだけ広く支持されるということは、少なくても一緒に育てても悪い影響はないということでしょう。

むしろ、料理の組み合わせとして相性抜群のバジルとトマトを、同じスペースで効率的に育てることができて、一緒に収穫できるのなら、それ自体が十分なメリットといえます。

コンパニオンプランツを利用した栽培の注意点

ただし、親しい中にも礼儀あり…
名コンビのバジルとトマトですが、畑で共存するためには多少のルールと注意点があります。

バジルとトマトを植える距離は？

バジルとトマトは、20～30㎝ほど離して植えます。
あまり距離が近すぎると、互いの根が絡みあって、逆に生育に悪い影響を与えかねません。
また、トマトが陰になり、バジルに太陽の光が当たらなくなってしまいます。

バジルとトマトの混植はプランターでもできます。

この場合は、２０㎝以上の距離感が保てる少し大き目のプランターを用意します。
バジルは主に浅めの領域で根を伸ばしますが、トマトは少し深い領域まで伸びるため、プランターの深さはトマトに合わせた少し深めのものを選ぶようにしましょう。

トマトが活着してからバジルを植える

植える順番は、トマトが先です。バジルの苗は、トマトが土に活着してから植えましょう。

トマトの苗と、バジルの苗を同時に植え付けると、互いの根が絡んでしまったり、生育旺盛なバジルにトマト苗が負けてしまう場合もあります。

バジルは種をまくのではなく、苗に育てたものを植えます。
バジルは初期成育がゆっくりの野菜です。バジルを種から待っていては、トマトが生長過程で恩恵をうけることができません。さらに、直播だとトマトが日光を遮って、種が発芽できない可能性もあります。

バジル&トマトの美味しい食べ方

バジルとトマトが同時に収穫できれば、レストランで食べるような素敵なイタリアンメニューが自宅で楽しめます。
新鮮なバジルと、完熟トマトで作る料理は格別です！

ピザ　マルゲリータ

最もシンプルな、ピザの王道。だからこそ、バジルの鮮度が命です！
香り高いマルゲリータが楽しめるのは、バジルを育てている人だけの特権です☆

カプレーゼ

イタリアの三色国旗トレコローレを連想させる、定番サラダ。
バジルは少し日陰で育てると、生食で食べやすい柔らかな葉になります。バジル&トマトの混植で育てたバジルは、カプレーゼにぴったりです。

トマトの定番パスタ

オリーブオイルでさっと炒めたトマトに、茹でたパスタを和えて作る定番のパスタ。
フレッシュな摘みたてバジルを添えるだけで、見た目も、風味も、レストランで食べるような本格派に⁉

この他にも、サンドウィッチやスープ、カポナータ（ラタトゥイユ）など、新鮮なバジルとトマトが同時に揃うと、素敵な本格派イタリアンがあっという間に完成しますよ！

バジルとトマトの混植に挑戦してみませんか？

バジルとトマトは相性が良いコンパニオンプランツで、一緒に植えると互いに美味しく育つと言われています。また、同時に収穫できれば、自宅で風味豊かなパスタやピザなどを、手軽に楽しむこともできます。
今年は、バジルとトマトの混植に挑戦してみませんか？