今回は100円ショップでお馴染みダイソーで買えるキッチンの水切り3点セット(合計で300円)と、使用済みのペットボトル、そしてピートバンを使って、寒い時期に種を発芽させる方法を紹介します。
大寒も過ぎて、外は春の訪れを感じるポカポカの陽気。そろそろ春夏の野菜づくりの準備を始めたいところですが…この時期に種をまいて、失敗する人は多い様子。
夏野菜のほとんどの種は、発芽の適温が20℃以上。園芸店に売られている苗のほとんどは、ハウスなどの暖かな屋内で発芽させたもので、庭や外のプランターにまいても、温度が足りずに発芽しない種が多いのです。
特にバジルのような、暖かい地域を原産地とする植物は寒さに弱く、日中は暖かくても夜間が冷え込む春先には、なかなか芽を出してくれません。
寒い季節は、屋内で芽出しをするのがオススメです。
ダイソーの水切りセットを使えば、部屋の中でも管理しやすく衛生的。また、初心者には扱いが難しい小さい種も発芽する「ピートバン」が調度のサイズで入ります。
では、詳しく紹介していますね。
小さい種は、どうして発芽が難しいのか?
小さな種の多くが、発芽のために光が必要な好光性種子です。(※)
カボチャやアサガオのように、発芽に光を必要としない嫌光性種子の場合、種をまいた後にしっかりと土をかぶせます。
一方で好光性種子の場合は、光を遮らないように、覆う土は数ミリ程度と非常に薄くする必要があります。この「薄く土をかける」のは初心者の方には難しく、上手くできない場合には発芽不良になってしまうため、好光性種子には「土はかけない方が良い」とする説明書もあります。
さて、種を土で覆うことを「覆土」と言いますが、覆土をすると光を遮るというデメリットもありますが、覆土をしないことにもデメリットがあります。
まず、土で押さえていないので、水やりの時に種が水で流されやすくなります。
また、種が裸でむき出しの状態のため、乾燥しやすく、さらに低温にもあたりやすくなります。
特に、初心者の方にありがちな失敗ですが「好光性種子だから、光を当てなければならない!」と、覆土をしていない種を直射日光の真下に置くと、種は直ぐに水分を失ってしまい、発芽できなくなってしまいます。
▶コレをすると種は発芽しない!失敗する前に事前に種まきのポイントを知ろう!
※「小さな種の多くは好光性種子」というのは、あくまでも傾向です。種が好光性か嫌光性かは、種袋で確認してくださいね。
ダイソー水切り3点セット&ピートバンで小さい種も発芽!
小さな種を発芽を難しくする、3つの問題点
- 種が乾燥しやすい
- 水やりが難しい
- 暖かさが保てない
が、このセットがあると解消されます。
では、使い方と種まき・管理の方法を順に説明していきますね
①水切りカゴにピートバンをセット
「サカタのタネ」のピートバンは、ピートバンと紙トレーが各5枚ずつ入っています。
ダイソーの水切りカゴには、ピートバン2枚がぴったり入ります。ピートバンは、必ず紙トレーの上にのせて水切りカゴにセットしましょう。
※紙トレーにのせないと、水を吸わせたときにボロボロに崩れてしまいます。
②ピートバンに吸水させる
ピートバンを水に浸して十分に吸水させます。水を吸うと、ぷっくり膨らみます。何度か水を追加して、飽和になるまでしっかりと吸水させ、余った水は捨てましょう。
③種をまきます
ピートバンの上にパラパラと種をまきます。
この後、水切りセットのフードを使う為、種に土をかける必要ありません。
④霧吹きで種を湿らせる
ピートバンは十分に水を含んでいるため、霧吹きで優しく種に水をあげます。種を飛ばさないように注意してくださいね。
⑤フードをして、屋内の暖かい場所で管理
フードをしているので中の湿度が保たれ、種の乾燥を防ぎます。また、温度も保ちやすくなります。また、フードは光を通すため、種は発芽に必要な光をこのままで吸収できます。
管理する場所は、窓の近くの明るい場所。直射日光の真下では逆に温度が上がり過ぎてしまうため、「窓越しに柔らかな光がさす」程度の場所が調度良いです。
1日1回程度、中の様子を確認して、必要なら霧吹きで水をあげてください。
⑥発芽したらフードを外して管理
発芽したら、フードは外して管理しましょう。フードをしたままだと、ヒョロヒョロとした、ひ弱な苗に育ってしまいます。
もう少し大きな苗に育ったら、プランターに移し替えて栽培します。
今回はミントの種をまきました。外は雪が積もるような寒さでしたが、ペットボトルの湯たんぽで温めならがら管理したため、種をまいてから約5日で発芽しました。
ペットボトルでの保温については、後ほど紹介します。
ピートバンとは?
ピートバンとは、種まきの用土として使われることが多いピートモスやココピートを固めた、種まき専用の板です。
「サカタのタネ」から販売されているピートバンは、育苗初期に必要な栄養分もある程度含まれているので、苗が大きくなりやすく、扱いが簡単です。
ピートバンのメリットは、小さな種でもまきやすいという点や、汚れたり臭いが出たりすることなく部屋の中で衛生的に使えるという点です。
たくさんの苗を一度に育てたいという人には向かないかもしれませんが、キッチンで消費する程度のハーブ類などを手軽に育てたいという、特に家庭菜園初心者の方には最適のアイテムです。市販されているハーブ栽培キットなどとは異なり、育てたい野菜やハーブの種を自分で自由に組み合わせることができるのもメリットです。
ペットボトルを使って保温する方法
屋内でも寒い季節だと、特に夜間は低温になり、種が発芽しにくくなります。使い終わったペットボトルを湯たんぽにすると暖かさを保つことができ、冬でも芽出しをすることできます。
①ペットボトルにお湯を入れる
お風呂の残り湯に、ポットで沸かしたお湯を足して、約60℃くらいに調整しました。
今回は500mlのペットボトル4本を使いましたが、容量が大きいもの方が、より保温効果も高くなります。
②温床を作る
発泡スチロールなどの保温性のある大きな容器を用意して、このペットボトルを詰めます。
発泡スチロールは、スーパーの魚屋さんからもらいました♪
保温性を高めるため、容器の底に座布団を敷き、その上にバスタオルで包んだペットボトル湯たんぽを設置すれば温床の完成です。
ペットボトル湯たんぽの上に、水切りカゴにセットしたピートバンを、フードをしたまま置くと中がじんわりと暖かくなります。
③夜間は発泡スチロールの蓋を閉じて管理
蓋をすれば、一晩置いてもある程度の暖かさが保たれます。
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日本では珍しいバジルを種から育てませんか?
家庭菜園で育てられる野菜で、好光性種子のものにバジルがあります。バジルは、発芽にさえ成功すればとても育てやすい野菜ですが、種の芽だしに二の足を踏む人も多いようです。
園芸店で販売されているバジル苗の多くは、イタリア料理に使われるスイートバジルになりますが、世界には、この他にも150種類を超えるバジルがあります。
自分で種から育てることができれば、日本では珍しいバジルもおうちで楽しむことができます。
例えば、本場のガパオライスには欠かせないホーリーバジルや、焼肉を巻いてサンチュのように食べることが出来る大きな葉っぱのレタスバジル、焼き菓子作りに最強のシナモンバジルや、爽やかさが半端ない⁉レモンバジルなど…
良かったら、ぜひ挑戦してみませんか?
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